外壁や屋根のリフォーム工事で失敗しないポイントとは
新築のときは美しかった外壁や屋根。台風や最近多いゲリラ雷雨、紫外線の影響で劣化してしまいます。
ひび割れ部分から雨水が入ってきたり、壁に歪みが出てきたり、屋根の一部がめくれしまっていることもあります。
こうした状態を、そのまま放っておくと住宅にとって良いことはひとつもありません。
住宅の構造へ良くない影響が出てきて、家そのもののメンテナンスが必要になってしまうこともあります。
そのような大きなメンテナンスが必要になる前に、外壁や屋根のリフォームを行ってもらいたいと思います。
そこで今回は、外壁や屋根のリフォーム工事で失敗しないためのポイントをお話していきます。
目次
1: 外壁や屋根のリフォームには種類があります
外壁や屋根のリフォームには種類があります。
大きく工事をわけると、多くの方がご存じの「塗り替え」。もう一つが「取り替え」です。
それぞれにメリットがありますので見ていきたいと思います。
1.1: 外壁
まずは、外壁のリフォームについて見ていきましょう。
(1)モルタル
モルタルというとイメージしづらいかもしれません。わかりやすくお伝えしますと「セメントと砂を水で練ったもの」です。
これを外壁に塗っていくことで外壁リフォームを行います。モルタルは耐火性に優れていますし、何より費用が安くなるのがメリットです。
ただし、工事をする職人の腕で仕上がりが大きく変わってくるため、どの業者でも良いというものではありません。
(2)タイル
外壁のリフォームで選ばれることが多い「タイル」です。
タイルは耐火性だけではなく、耐候性や耐水性にも優れた素材です。
また、色彩も豊かなので住宅の存在を映えされてくれます。
ただし、タイルは重量があるため住宅の構造によっては耐えられないこともあります。タイルを選びたいときは、住宅の構造上問題ないかも一緒に考える必要が出てきます。
(3)サイディング
セメントや金属系の板を外壁に貼り付ける方法です。様々な模様や色がありますので、住宅の雰囲気に合わせて選びやすくなっています。
サイディングは軽量ですので、住宅への負担も少なくてすみます。また、耐火性や耐水性も高いため、最近の住宅で多く選ばれている素材です。
1.2: 屋根
つづいて屋根のリフォームについて見ていきましょう。
(1)スレート瓦
平板状になったものを屋根に設置していく方法です。
防火性や防湿性に優れていますし、費用も瓦よりも安くて済むため、新しい住宅で目にすることが増えてきています。
(2)瓦
昭和に多くあった粘土瓦です。伝統的な屋根の材料なので、新しいお家よりも日本住宅に似合う屋根材と言えるでしょう。
耐火性、耐水性はもちろん、断熱性や耐久性も高いのがメリットです。ただし、粘土瓦は重量がありますので住宅が耐えられるのかどうかもチェックしておく必要が出てきます。
(3)鋼板
外壁にも使われることのある板状の素材です。
加工しやすく軽量であるため、ほとんどの住宅で使用できます。
2: 外壁や屋根のリフォームポイント
外壁や屋根のリフォームを考えると、知っておくと得するポイントがあります。
このポイントは、外壁塗装や屋根塗装でも同じポイントです。
(1)足場費用
塗装でもリフォームでも同じですが、外壁や屋根の工事をするときには、高い場所や庇の裏側など、手が届きにくい部分の仕事をしなくてはいけません。
そのため「足場」を住宅のまわりに設置し工事を行うのですが、外壁と屋根の工事を別々に行うと、それぞれの工事で足場が必要になります。
ここで知っていただきたいことは、足場の設置や撤去には費用が必要になるため、別々に工事をすると工事の回数分「足場費用」がかかってくることになります。
でも、外壁と屋根の工事を同時にできれば、足場は1回の設置で済みますので費用も1回分になります。
浮いたお金で別の部分の工事をすることもできますし、気になっていたソファやテーブルを購入する資金にすることもできるでしょう。
(2)美観の統一感
外壁だけ工事すると、屋根が野暮ったく見える。
反対に、屋根だけ工事すると、外壁が古く見える。
住宅というのは、外壁と屋根の統一感で美しさが決まります。
そのため、別々に工事をすると、どちらかが「イマイチ」に感じてしまいますし、ご近所の方も「ちくはぐ」な印象を持たれるかもしれません。
美観というのは、人によって「これで良い」というラインが違いますので、一概に外壁と屋根の両方を工事しましょうとは言えませんが、できれば一緒に工事された方が新築のような雰囲気になることは間違いありません。
3: 選んじゃいけない外壁や屋根のリフォームとは
それでは、外壁や屋根のリフォームで選んじゃいけない業者のポイントをお話します。
(1)格安業者の誘い
破格の値段を出してくる業者には注意しましょう。よくあるのは「足場代ゼロ円」や、見た目に他店よりも安い金額です。
こういった話は、いっけんお得に感じますが工事の質というとバラつきがあります。
話を聞いてみるのは良いと思うのですが、すぐに契約とか書類にサインとかはせず、まずは見積もりをもらうようにしましょう。
(2)焦って決める
格安業者や悪徳業者に多いパターンなのですが、とにかく「今日契約してもらったら安くなります」という流れでお客様を焦らせるところもあります。
これは良くないケースだと言えます。絶対に焦って契約したり、書類にサインしたりしてはいけません。
また、足場を立てさせてはいけません。いくら「今日だったら足場代がゼロ円になります」と言われても、やめておいた方が無難です。
足場だけ立てて、工事になかなか来ないということもあります。
(3)工事の工程がいいかげん
工事の工程を教えてもらいましょう。わからなくても構いません。どれくらい丁寧に教えてくれるのかも選ぶときのポイントです。
最近は減りましたが「一式で工事します。任せてください!」だけで終わりというのは、ちょっと怖いですね。
(4)素材の選択が良くない
素材は、必ずしも値段の高いものが住宅に合っているとは限りません。
大切なのは、お住まいの構造や気候、メンテナンスの手間などを総合的に考えた素材を選ぶことです。
素材が適しているのかを判断するためにも、複数の業者に相談してみましょう。どういった提案があるのかで、良い業者を見つけることができます。
4: 外壁や屋根のリフォームで知っておきたいプランニング
リフォームするときには、次のポイントが重要です。
(1)困っていることは何か
あなたが今、困っていることを明確にしておきましょう。
- 雨漏り
- 歪み
- 美観
- メンテナンス性
など、具体的に困っていることを見つけることで、業者と相談しやすくなります。
(2)どんな風にしたいのか
困っていることを、どのようにしたいのかを伝えましょう。
応急措置で良いのか、きちんと工事をしたいのか。
5年後の大きなリフォームを計画しているのなら、今は簡単に済ませておくのも良い選択です。
(3)予算を検討
予算を伝えましょう。予算内でできること、もう少しお金を掛けた方が良いことなどあります。
(4)複数の業者で見積もり
これは塗装でも新築でもリフォームでも同じですが、複数の業者へ、同じ条件で見積もりを出してもらいましょう。
同じ条件で見積もりが出来上がってくることで、比較が簡単になります。
5: まとめ
外壁や屋根のリフォームは、住宅の工事としては比較的お金が必要になることです。
ですから、激安店や、値引きが大好きな業者へ依頼したくなりますが、工事の出来映えを考えると、最終的には費用が変わらなかったというケースもあります。
安いところは、追加費用が多いことや、よくわからない工事が入っていることもあります。
確かに費用の負担は少ない方がうれしいですが、お家が快適で健康な状態にならないと工事をする意味がありません。
今回お話しましたポイントを参考にして、あなたのお家と暮らしを快適にしてくれる提案ができる業者さんを選んでください。