外壁塗装と屋根塗装の相場と選んではいけないポイントとは
外壁塗装と屋根塗装。どちらも住宅を健康な状態で維持しようと考えると必要なことです。
でも、どちらの工事も比較的高額です。
そのため住宅を購入されたときから、コツコツと修繕費として積み立てされていた方は別として、予定していなかった方が工事を検討すると気になるのが費用相場だと思います。
そこで今回は、外壁塗装や屋根塗装の費用相場について。そして安いから依頼してしまって失敗するポイントをご紹介していきます。
目次
1: 外壁塗装と屋根塗装をやっておく理由
住宅の外壁や屋根は、24時間365日、休むことなく風雨や紫外線、直射日光などから私たちの暮らしを守ってくれています。
プラスチックのバケツをベランダへ放置しておくとわかりますが、簡単に白くなりポロポロとモロくなってしまいます。そのくらい自然から受けている強い力を防いでいるのが外壁や屋根の力です。
しかし、こういった強い防御力も年月が経過すると徐々に弱まっていきます。10年、20年経過すると明らかに劣化していることがわかってくるものです。
例えば外壁ですが、次のような症状が出てきます。
- ひび割れ(クラック)
- カビ
- 膨れ
- チョーキング
ひび割れは見た目にわかりやすい症状です。壁にひびが伝っているのでパッと見てわかります。
カビも比較的わかりやすい症状です。ただカビが生えているということは、外壁の内側に湿気がある可能性を示しています。
膨れも見た目にわかりやすいですね。外壁の表面がポコポコと膨れていますので、少し近づいてみるとわかります。
最後のチョーキングは見た目にはわかりづらいです。ただ、外壁を優しく指で触れてみるとわかります。触れた指先に白い粉が付着しているなら、チョーキングが起こっています。
これらの症状以外にも劣化によって発生する事象はありますが、どの事象でも気をつけたいことは、
「放っておくと住宅に悪影響が出る」
という事実です。外壁の割れや膨らみ、カビやチョーキングが発生しているということは、外壁の耐久性に限界が近づいていることを示しています。このまま何もせずに放っておくと、雨が外壁の中へ浸入し住宅の内部構造へ雨水が伝ってしまい、骨組み部分にカビが発生してしまう可能性もあります。
また、伝った雨水が床下に溜まると、シロアリの発生も考えられますし、家の内部に雨漏りやカビが発生しやすくなり、健康で快適な暮らしを続けるのが難しくなるということもあります。
同時に屋根に関することも外壁と同じです。屋根も年月が経過することで防水性や紫外線から守る力が低下していきます。
屋根は雨を受けやすい部分ですので、この部分の性能が劣化すると、屋根から雨漏りが始まり、天井裏に雨水が溜まるということもあります。
どちらの劣化にも共通して言えることですが、住宅を守ること、生活を守ることを考えると、雨風や紫外線、直射日光から私たちを守ってくれる性能は、定期的にメンテナンスを行い最善の状態を維持することが大切です。
このような理由があるため、劣化しすぎて手遅れになる前に、外壁や屋根は塗装を行い、性能を回復する必要があるのです。
2: 外壁塗装と屋根塗装の費用相場
では、気になる外壁塗装と屋根塗装の費用相場を見ていきましょう。
ただし、費用相場で気をつけていただきたいことがあります。それは、住宅の状態や建て方、外壁や屋根の材料は、あなたの住宅と全く同じ家はないということです。
そのため、ここでは相場をご紹介いたしますが、必ずあなたの住宅と同じになるとは限りません。外壁塗装や屋根塗装に関する最終的な費用は、現地調査と塗装する材料によって大きく変化します。
このポイントを忘れずに覚えておいていただきたいと思います。
それでは一般的な戸建て住宅における費用相場を見てみましょう。
(1)20坪の住宅の場合
外壁の面積:約80平米
屋根の面積:約50平米
費用相場:70万円~
(2)30坪の住宅の場合
外壁の面積:120平米
屋根の面積:60平米
費用相場:80万円~
(3)40坪の住宅の場合
外壁の面積:160平米
屋根の面積:90平米
費用相場:95万円~
(4)50坪の住宅の場合
外壁の面積:200平米
屋根の面積:140平米
費用相場:120万円~
このような費用相場になります。
では、これらの費用にはどういった内容が含まれているのでしょうか。内訳を見ていきます。
おおよそですが、費用の中には次の5つが含まれています。
- 材料費
- 足場代
- 人件費
- 運搬費
- その他
材料費は、塗料や工事中に使う養生シート、飛散防止ネット、サイディングボードやシーリング剤などです。塗装に必要なものですね。
足場代は、高いところの作業をするためのものです。足場がないと塗装作業ができません。
人件費は職人さんから、塗装工事に関係する人の費用です。腕の良い職人が多い、ベテランが多いと人件費は高くなっていきます。
運搬費とは、塗装に必要な部材を運ぶための費用です。また、工事で出てきた破棄物を運ぶためにも必要です。
その他は、工事をするために許可が必要な場合の申請費用などがあります。
外壁塗装や屋根塗装って、近くの住宅で工事しているのを見るだけですと「ただ塗っているだけ」のように見えますが、塗ること以外にも人が動いていたり資材が必要だったりします。
3: 外壁塗装と屋根塗装で選んではいけないこと
外壁塗装や屋根塗装の業者選びで、選んではいけないポイントをお話します。
(1)格安業者
「安い」ことは魅力的です。誰でも安いことは大好きです。ただし、適正価格範囲で安いのならという条件がつきます。
適正価格を大幅に下回った「格安業者」「激安業者」には、安い理由があるはずです。
- 材料を安いものにしている
- ベテランではない職人を使っている
- 塗る回数が少ない
- 細かな修繕をせずに塗る
こういった可能性もあります。いくら安くても、塗装が完了して2~3ヶ月後に「剥がれてきた」では意味がありません。
(2)急がせる
「今すぐに工事しないと家がつぶれますよ!」
こんなセールストークで慌てさせ、契約を急がせる業者もあります。だいたい、こうしたセールスには「急がせる=考えさせない」理由があるものです。
ゆっくりと検討されると、自分たちのボロが出てくるとか、良くない工事をしていることがバレるとか、何らかの理由があるからこそ急がせているのです。
契約を急がされた場合は「危険」のサインです。
(3)アドバイスがない
「安くしたい」というと「低品質な塗料を勧める」。「長持ちさせたい」というと「高い塗料を勧める」。
住宅の状態や、今後必要になることを考えずに勧めるだけで、プロとしてのアドバイスがないのは危険です。
塗装業者の中には「塗るだけが仕事」と考えている人もいます。しかしお客様が欲しているのは「良い住宅を維持する方法」のはず。
適切なアドバイスをしてくれるのかは大きなポイントです。
4: まとめ
外壁塗装や屋根塗装の必要性や費用相場をご紹介しました。また、工事を依頼するのに選んではいけないポイントについてもお話しました。
これらの情報を参考にして、あなたの住宅の状態や予算に合う業者を選んでください。
もしお近くに相談できそうな業者さんがいらっしゃらない場合は、私たちライジングまでお問い合わせいただけると幸いです。