外壁塗装の費用相場と失敗しない業者の選び方
建物を外で見たとき、外壁の汚れや劣化が気になっていませんか?
そこで外壁塗装を考えられると思うのですが、ここで気になるのが「費用」だと思います。
そもそも外壁塗装を何度もする人は少ないので、いくらくらい必要なのか検討もつかないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、外壁塗装や屋根塗装、防水工事を得意とするライジングが外壁塗装の費用に関するお話をお届けいたします。
目次
1: 外壁塗装の費用は何で決まるのか
外壁塗装の費用って、いったいどんな内容で決まるのでしょうか。
車だと本体価格にオプション、納車までの整備代や税金など、ある程度の内容がわかっているので安心です。
しかし外壁塗装の費用となると、生涯の中で何度も経験して詳しいのは
- 外壁塗装業者
- 不動産業者
- ビルやテナントオーナー
- 賃貸住宅のオーナー
こういったところですから、一般的には「よくわからない」のが正解だと思います。
さて、それでは外壁塗装の費用内訳を見ていきましょう。建物の状態や塗料のグレードによって上下することはありますが、一般的な住宅であれば次のような費用配分になります。
- 塗料代:20%
- 足場代:20%
- 人件費:30%
- 利益:30%
業者によって、それぞれの配分は変化しますが、おおよそこんな感じのところが多いと思います。
広告で見かける「激安店」や「悪徳業者」の場合ですと、費用配分が以下のように変わる可能性が高いです。
- 塗料代:10%
- 足場代:20%
- 人件費:20%
- 利益:50%
外壁に大切な塗料や人件費(職人さんの技術力の証でもあります)を抑えることで「安さ爆発」という状態になっているかもしれません。
でも、この配分を理解するとわかりますが、安いということは塗料のグレードや技術力が低いと理解しても良いと思うんです。
ということは、外壁塗装を行っても良い状態になっていないことや、数ヶ月するとマズイ部分が目立ってくるということが起こるかもしれません。
あなたが外壁塗装を検討するときには、費用の内訳を思い描きながら見積もりを見てもらいたいと思います。
2: 外壁塗装の費用相場とは
では、気になる外壁塗装の費用相場について見ていきましょう。
ざっくりとした目安になりますが、以下のような相場になります。
80万円~160万円(屋根の塗装は含んでいません)
続いて、先ほどお話しました費用内訳の相場を見ていきましょう。
(1)塗料
- アクリル:5,000~15,000円/缶
- ウレタン:5,000~20,000円/缶
- シリコン:15,000~40,000円/缶
- フッ素:40,000~100,000円/缶
- 無機:50,000~120,000円/缶
かなりの差があります。ただ、ここで塗料の値段だけで判断してはいけません。塗料はグレードによって耐久年数に違いがあります。
- アクリル:3~5年
- ウレタン:5~7年
- シリコン:7~10年
- フッ素:約15年
- 無機:約15年
アクリルとフッ素を比較すると、3~5倍の差があります。ということは、15年間でアクリルは3~5回の外壁塗装工事が必要になるということでもあります。
仮に1回の外壁塗装工事費用が70万円だったとすると、アクリルなら15年で210万円~350万円必要になるという計算です。
ここでフッ素なら15年で一度だけの工事なので、200万円でもトータルで考えると安くなるというわけです。
こういう視点も必要なのが外壁塗装です。
(2)人件費
人件費は、行う作業によって変化します。また、地域によっても変化しますので相場というものを出すのが難しい費用です。
参考としてお伝えしますと次のようなケースもあります。
- 養生:300~400円/平米
- 高圧洗浄:100~300円/平米
- 飛散防止ネット:100~200円/平米
これ以外に、付帯塗装工事に関しては人件費が必要な業者と、ライジングのように「できる部分はやります!」という業者に分かれます。
さらに現場管理費や廃材が出たときの処分費用が必要になります。
(3)足場
足場費用は次の計算で参考費用を出すことができます。
足場費用 = 足場の枠組み面積 × (足場代 + 飛散防止ネット)
足場の枠組み面積は、家の外周+8m × 高さ と言われています。
足場代は、おおむね600~800円/平米。飛散防止ネットは、100~200円/平米。
「今なら足場代無料!」というセールスもありますが、外壁塗装に足場は
必須です。足場が無いと洗浄も修繕も塗装もできません。
ということは、足場代としては見積もりに載っていないだけで、他の部分に加味されている可能性があるということです。
そうでないと、申し訳ないですが仕事ができないです。
3: 外壁塗装の費用を抑えるポイント
「激安業者に依頼する」というのは、もっともやってはいけないことです。
それよりも、できるだけ外壁塗装が良い状態で維持するよう、定期的なメンテナンスを普段から行っておくのがおすすめです。
外壁塗装工事の費用を抑えるなら、検討するのは国や自治体が行っている助成金や補助金の申請です。
こういったわかりづらい助成金や補助金に関して、地元で仕事をする外壁塗装業者は詳しく知っていますので、ぜひご相談いただきたいです。
4: 気になる費用の支払い方法
大まかに4つの方法があります。
- (1)工事費用を完成後にまとめてお支払い
- (2)工事費用を、前と後の2回分けてお支払い
- (3)工事費用を、前と中と後の3回に分けてお支払い
- (4)工事費用を工事着工前に全額お支払い
(1)~(3)が一般的ですし、信頼できる業者さんへの支払い方法です。
(4)は、かなり危険です。すでに信頼関係のある業者さんなら問題ありませんが、信頼関係もなく、とにかく今日全額払えば安くなる。そんな理由しかない場合は、ちょっと冷静に考えてみてください。
必ずとは言いませんが、高い確率で悪徳業者でしょう。
5: 失敗しない業者の選び方とは
(1)慌てない
慌てて選んで契約すると、悪徳業者や技術を持っていない業者を選んで失敗するかもしれません。
じっくりと相手の話を聞いてから依頼しましょう。
(2)とにかく安く
これは危険です。法外な費用は良くありませんが、安すぎるのも良くありません。
塗料のグレードが低いとか、工事で手抜きが多いとか。完成してから数ヶ月で外壁の表面がはがれてくるということもあるようです。
(3)近くの工事がなくなったので
このセールストークを今でも使っている業者があるようです。
これは危険です。こういうケースは、「とにかく今日契約してください」や「足場建てていいですか」という流れになります。
そして契約すると、工事になかなか来ないということもあります。
(4)現地調査
失敗しない業者選びで大切なのは、現地調査をしてくれることです。
建物はすべてオーダーメイドなので外壁塗装もオーダーメイドです。
ということは、現状を知るためには「見てみる」しかありません。
(5)適正価格
3社くらいで見積もりを取ると、適正価格がわかります。安いところへ依頼したくなるかもしれませんが、失敗しないためには適正価格の業者を選びましょう。
適正価格が同じ場合は、あなたが相談しやすい業者さんがベストです。
6: まとめ
外壁塗装の工事費用の相場をお話しました。
ただ、建物はオーダーメイドなので必ずこういった相場になるとは限りません。最終的には外壁塗装の専門業者へ依頼して
- 現状調査
- 建物診断
- 必要な塗料と工法
から最適なプランを出してもらうようにしてください。いくらインターネットで試算してみても、わかるのは面積からの費用相場くらいです。
外壁の内側の状態や、見えづらい部分の修繕の必要性などはわかりませんから、いきなり塗装の相談よりも現地調査から相談していただくことをライジングはおすすめしています。