ウレタン防水を検討中?だったら知っておきたい基礎知識があります
防水工事の中でもウレタン防水は選ばれることが多い方法です。
もし、あなたのお家で防水工事を検討されているなら、ウレタン防水について知っておいていただくことで、より選択肢が広がるはずです。
目次
1: 防水工事のサインを知っておこう
防水工事を具体的に検討する時期を見逃さないためにも、住宅から出ているサインを知っておきましょう。
サインをいつまでも見逃していると、室内への雨漏り被害だけではなく住宅の骨組みや床下部分にトラブルを起こす可能性が高まります。
(1)雨漏り
急いで考えないといけないサインが雨漏りです。特に屋根やベランダ部分から雨漏りしている場合、かなり深刻な状態になっているかもしれません。
そのまま、雑巾やバケツだけで対処していると、室内のあちこちに水が伝っていき被害が大きくなります。
また、目に見える部分への広がりなら緊急性を感じやすいですが、タンスの後ろや押入の奥などに被害が広がっていると、ついつい見つけられないままトラブルの原因を放置してしまっているということもあります。
小さな部分でも雨漏りを発見した場合は、早急に対処を検討しましょう。
(2)色あせ
ベランダや屋根の上の塗装が色あせてきた場合、新しいときと比べると色あせてきたというくらいなら、まだ問題になりません。
色あせが進み、かなり塗装が薄くなってきたように感じるなら、劣化が進んでいる証拠です。
特に塗装表面の劣化が進むと、防水性能も低下しますので雨漏りの原因になりやすいものです。
塗り替えを検討するタイミングです。
(3)ひび割れ
外壁に多い現象です。小さくて表面の一部だけひび割れしているなら緊急性は高くありません。
ただ、そのまま放置しておくと雨漏りの原因になりますので、小さなひび割れの段階で修繕するか、2~3年以内に塗り替えを検討するのが理想的です。
ひび割れが大きい場合や深い場合、ひび割れが長くつたっているとき、緊急性が高くなります。いきなり塗り替えというのではなく、どれくらい住宅へ影響が出ているのか住宅診断から始めましょう。
(4)はがれ
塗装がポロポロとはがれている。ポロポロとはがれたところの周辺が、ポコポコと膨らんでいる。
どちらも水が入ってきやすくなっています。特に「はがれ」の範囲が広い場合、防水性能も低下していますので台風が続くと雨漏りしやすくなります。
今すぐではないですが、1~2年以内に塗り替えを検討しましょう。
(5)水たまり
ベランダや鉄筋住宅の屋上に多い現象です。
防水や排水がうまくいかなくなると、平面になる部分へ水たまりができやすくなります。
この場合、塗り替えによって防水性能をアップさせることも大切ですが、同時に「傾き」にも注意する必要があります。
水たまりが起こりやすくなっているなら、塗装技術があるだけではなく屋上などの防水技術も持っている業者へ相談しましょう。
2: ウレタン防水とは
ベランダや屋上など、平面になっている部分に使われることの多い「ウレタン防水」。
少し詳しく、メリットやデメリットを見ておきましょう。
(1)メリット
ウレタン防水のメリットは、他の防水処理と比べて
- 床面積
- 形状
- 材質
これらを問わずに工事できることです。また、ウレタン防水は液体状のウレタン樹脂を床に塗っていくため、つなぎ目ができないのもメリットです。
さらに、液体を塗っているため床面が滑らかに仕上がり、長くきれいな状態を維持できます。
(2)デメリット
どのような防水方法にはデメリットはあります。ウレタン防水も同じでして、他の防水処理と比較すると耐用年数が短いと言われています。
ただ、耐用年数に関しては気候特性や普段のメンテナンス、工事技術者の腕によっても変わりますので一概には言えません。
3: ウレタン防水、3つの方法
ウレタン防水には、3つの方法があります。
(1)密着工法
床に直接ウレタンを塗って密着させる工法です。次のようなメリットがあります。
- 軽量なので建物への負担が少ない
- 複雑な形状でも塗りやすい
- 費用が安い
ベランダなど、塗る面積が狭いところ、床面の形状が複雑なところに向いています。
(2)メッシュ工法
床面にメッシュシートを接着し、その上にウレタン塗料を塗っていきます。
メッシュ工法には、次のようなメリットがあります。
- メッシュシートによってひび割れしにくい
- 軽いので建物への負担が少ない
- 地震や衝撃にも強くなる
バルコニーや平屋根に向いています。
(3)通気緩衝工法
雨水対策に力を入れたいときに選ぶ工法です。
ウレタン防水の中で、もっとも高度な工法と言われています。ウレタンの防水層の内部に含まれている水分や湿気を逃がすようになっています。
通気緩衝工法には、次のようなメリットがあります。
- 水分や湿気による膨れを防止できる
- 徹底した雨水対策が可能
マンションや大型商業施設、築年数が経過している住宅に適しています。
4: 知っておきたい長持ちさせる方法
ウレタン防水を行い長持ちさせる方法をご紹介します。
(1)ひび割れを見逃さない
ひび割れは放っておくと広がってしまうことがあります。
小さなときに発見し、定期的な補修を行いましょう。
これだけでも、かなり長持ちします。
(2)定期的な点検を忘れない
ひび割れも含めてですが、定期的な点検をしておきましょう。
特に見落としがちなのが、防水したことで集まる雨水の排水処理。
ウレタン防水は問題なくても、排水部分で詰まりが起こるとトラブルの原因になります。
(3)塗り替え
紫外線やホコリなどによって、表面部分が劣化してしまいます。そのためトップコートだけでも塗り替えておけば防水性能を維持できます。
3~5年に一度は、トップコートの塗り替えを検討しましょう。
(4)防水性能を維持しよう
10年~15年経過すると、防水性能が低下してきます。低下したまま放っておくと、雨漏りの原因になりますので塗り直しを検討しましょう。
5: 防水工事で失敗しない業者の選び方
ウレタン防水工事を依頼する場合、失敗しない業者を選ぶポイントを紹介します。
(1)大切なのは現地調査
何をおいても、現地調査をしてくれるかどうかが肝心です。
というのも、雨漏りをはじめとする防水工事は、建物によってすべて必要なことが違うから。
現状の把握なくして、良い工事は生まれません。
(2)作業の進み具合を教えてくれる
工事の進捗を教えてくれると安心です。
文章だけではなく、工事の状態がわかる写真もつけて報告してくれるところを選びましょう。
工事の報告は記録になります。
(3)複数業者で見積もり
同じ条件で2~3社に見積もりをお願いしましょう。
出てきた見積もりを見比べることで、適正価格の業者がわかってきます。
激安業者を選びたくなるかもしれませんが、激安にはそれなりの理由があります。ライジングがおすすめするのは「適正価格」の業者です。
(4)経験豊富な業者
防水工事はウレタンを塗れればOK。というものではありません。
きちんと隅々まで塗れる技術や、雨水が流れやすくなる傾斜についての技術も重要です。
ウレタン防水をしたけれど、雨の後に見ると水たまりができている。そんな工事ではいけません。
塗装だけではなく「防水工事」の経験を持った業者を選びましょう。
6: まとめ
防水工事で選ばれることの多いウレタン防水についてお話しました。
ウレタン防水にも工法があり、それぞれに向いている環境がありますので、専門の業者と相談しながら選んでもらいたいと思います。
お近くに防水工事を依頼できそうな業者さんがいらっしゃらない場合は、親の代から防水工事をやっているライジングへご相談ください。
ベテランの職人の意見も含めて、あなたの建物に最適なプランをご提案させていただきます。